専門家派遣事例集

未来を描く映像制作会社の働き方改革【ドリームムービー株式会社】

企業紹介

社名:ドリームムービー株式会社
事業内容:映像制作全般 / 従業員数:9名
代表取締役 上田 寛 さん

担当した専門家
馬場 一成

馬場 一成 Kazushige Baba
ばば社労士事務所 代表

特定社会保険労務士、行政書士、
宅地建物取引士

本事例の3つのポイント

  • 業績連動型の評価・報酬制度について、専門家がモデル例などを用いて丁寧に解説!
  • 優先的に対応すべき社内規程の見直しポイントをアドバイス
  • 社会情勢の変化にあわせたテレワーク規程の見直し等、働き方改革の推進を後押し

コロナ禍の試練から働き方改革へ

Q.専門家派遣に申し込んだ背景はなんでしたか?

 当社は企業向けの映像制作を手がけており、特にコロナ禍以降はライブ配信業務の比重が高まっています。現在の社員数は正社員2名、契約社員5名、役員2名の計9名で、14期目を迎えました。

 私も含めて、これまで働きがいについて具体的に考えることはあまりありませんでしたが、コロナ禍で初めてそういったことの重要性を実感しました。

 私たちの仕事は撮影現場が動かないと業績に大きく影響が出てきます。緊急事態宣言が出た際には、どのようにして業績を維持し、給料を支払っていくかが大きな課題となりました。しかし、このような状況の中でも社員がモチベーション高く働くことができれば、個々のパフォーマンス向上に繋がり、さらに会社全体の業績に繋がっていくと考え、社員の評価基準や、それぞれの社員の働きがいをどう高めていくかなど、働き方改革に取り組む必要性を感じました

 私自身、ネットや商工会議所などからの情報収集はしていましたが、働き方改革促進事業の専門家派遣という制度を知り、専門家から直接アドバイスを受けられるのであれば、それは大変ありがたいことだと感じ申し込むことにしました。

企業の成長に向けた新たな視点の模索

Q.専門家とはどのような改善を進めていきましたか?

 1回目の派遣では、社員の業績に評価を連動させる評価・報酬制度について相談しました。専門家からは、「社員の意識を業績面に向かわせるには、業績連動型の評価・報酬は良いと思うが、業績オンリーとならないようにすることが肝要。例えば中堅は成果重視、若手は能力・情意重視というように、中堅社員と若手社員で、成果・情意・能力の比率に差を設ける方法もある。」と教えていただきました。

 成果・情意・能力の合計を100ポイントと設定した場合 、中堅以上の社員の配分は成果70ポイント、情意15ポイント、能力15ポイントとする一方、若手社員については、成果40ポイント、情意30ポイント、能力30ポイントとすることで、成果が上がらなくても、努力や能力の評価でポイントを得ることができるというような仕組みです。

 また、成果・情意・能力それぞれを適切に評価するために、複数の質問項目を設ける必要があるということで、質問内容の事例や専門家の先生ご自身がお作りになった在籍年数・階級等に基づく中小企業の賃金推移モデルなども見せてもらい、とても参考になりました。

 一方で、自社で運用をしていくには、まずは法改正に対応する規則の見直しなど、優先して対応しなければならない項目があることが明らかになってきました。そこで2回目以降の派遣では、休日出勤の扱い、有休取得義務、育児休業・介護休業、36協定、健康診断等について、分からない点を幅広くアドバイスをいただきました。

Q.専門家からのアドバイスを通じて、現在動き出している事はありますか?

 専門家からのアドバイスを受け、現在は優先すべき法改正への対応と、実態に即した就業規則の改定に取り組んでいます。例えば、初の緊急事態宣言後、速やかに策定したテレワーク規程についても、新型コロナ感染症の5類移行や自然災害等時の業務遂行を見据えたBCP(事業継続計画)の面から、実態に即した生産性に寄与するものに改定するよう進めています。

 専門家派遣を申し込んだ当初は、業績連動型の評価制度を導入しようということしか自分の中にありませんでしたが、専門家と話をする中で評価制度よりも優先してやることがたくさんあるということに気づかされ、今ひとつずつ取り組んでいるところです。

社員の幸せと企業業績の両立を目指して

Q.今後の展望について教えてください

 例えば今回導入には至らなかった業績連動型の評価・報酬制度や福利厚生についても、大手企業が導入しているような充実した制度と比較すると、私たちが同様のものを提供することは難しいかもしれません。しかし、自社独自の要素を組み合わせて制度を構築すれば、トータルでの働きがいや満足度の向上、さらには企業全体の業績向上に繋がっていくと考えています。 そのように会社がより良い未来を目指し、社員がスキルや才能を最大限に発揮できるような場所を提供することで、社員全員の幸せと企業の成功を同時に達成することができればと思います。

 今期も専門家の派遣をお願いし、アドバイスを受ける予定です。幸いにも同じ専門家を派遣していただけることになったので、力を借りつつ、さらなる改善に向けて取り組んでいきます。

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※集中講座を受講後に、専門家派遣(一般コース)をお申込いただけます。

※建設・運送業の⽅は、集中講座の受講にかかわらず、専⾨家派遣(2024年問題対応コース)をお申込いただけます。

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